インド視察記①
インド視察記公認会計士
2025/11、JICPAの研修でインドへ視察に行ってきました。
私としては、コロナ前までは海外に行くこともよくありましたが、インドへは人生で初めて、且つ今回は研修ということで、単独でのツアー参加でした。とはいえ、綿密なスケジュールが組まれており、安全性も確保されていたため、渡航直前に現地でテロがあったにも関わらず(!)無事帰国することができました。実行委員の方々の企画力に頭が下がります。その節は本当にありがとうございました。ぼちぼちにはなりますが、インド視察記としてブログで数回にわけて執筆していけたらと思います。
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私は海外へ行くと、必ず飛行機の窓から日本とは違う景色を着陸前に確認するのですが、インド、デリーへの着陸前にそれが出来ませんでした。何故なら、大気汚染です(!)。スモッグで街並みの様子が見えなかったことにまず驚きました。空港に着き、バゲージをピックアップし外に出ると、街がスモッグがかっており、マスクが無いと長時間居ることが難しいなと思いました。また、その辺りに野犬がおり、『触ってはいけない、狂犬病がうつるから』と注意喚起がありました。降り立った瞬間から、公認会計士もびっくり(実際の視察後研修のタイトルの一部です)でした…。客引きも多く、とても私1人では来れない国だなという第一印象でした。
ホテルに着くまで専用バスに乗るのですが、ここで一つ、大きな驚きがありました。バス、車、バイク、人力車、人、牛がほとんど信号のない道路を爆速します。しかも、その交通量は渋滞するレベルで多いです。クラクションは常に鳴らしっぱなしです。私は事故が起こるのでは無いかとヒヤヒヤしていましたが、驚くことに、無秩序のなかにも秩序があるのです。上手く目的地に辿り着いていく各当事者たち。車窓から、プロパンガスをたくさん積んだ人力車が走っているのを見た時、あ、これは『JICPA視察ツアー参加の公認会計士20数名が亡くなりました』というニュースになるかもしれないなと一瞬本気で考えたくらいです。
ここで、私は気づきました。この国の人たちは、混沌の中から“自分のための秩序”を見つけ出す人たちだ、と。日本のように、
「ルール → 秩序 → 安全」
という演繹法的構造ではなく、インドは、
「混沌 → 各自が最適化 → 結果として秩序が生まれる」
という逆方向の国。帰納法的構造なのです。
後の視察で、実際に現地企業・政府関係者と話すたびこの感覚がさらに確信に変わっていきました。みんな自分の人生を自分で舵取りしていて、良くも悪くも「主体性の塊」。日本の感覚とは根本的に違い、それが私に大きな気づきを与えることになります。
続く
